ゆったりした気持ちに。

世の中は目に見えて、どんどん便利になっていますね。動画を作るのも、そのためのサムネイルを作るのも、難しい知識が無くても簡単に出来る様になりました。画像やイラストはAIがとんでもないクオリティのものを数秒で作ってくれますし、音楽だってもうAIが作ってくれます。そもそも音楽みたいに、理論がしっかりと確立されているジャンルはむしろAIの得意分野です。ネットでの買い物だって、今日注文すれば次の日に届きます。いったいどうなっているんだろうと思いながら、でもあやかっています。だけど、なんだかな…これで良いのかな…と思うんです。

心に万巻の書物を

基本的にぼくは、何かに迷ったり意見を求めたくなったら、過去の歴史や偉人の言葉に答えを探しに行きます。今はいろんな媒体でいろんな事を発信している人がたくさんおられますね。ビジネスの世界にも思想の世界にも、芸術の世界にも有名な人がたくさんいて、考え方などを伝えてくれています。ただぼくは、そういった言葉よりも歴史から出来るだけ学ぼうと考えるんです。何故なら、唯一歴史だけがあらゆることを証明できているから。200年とか、2000年とか読み継がれている本なんか、もう間違い無いに決まっています。だって人間そのものは全く変わっていないんですから。人間が変わっていないという事は、歴史が繰り返す以上本質的な事は今起こっていることも教科書に載っている内容も変わらないんです。
ある人が、「胸に万巻の書物をおさめていなければ、本物の絵は描けない」と言ったそうです。こう言った言葉が今でも出てくる以上、やっぱりそうなんだと思うんです。だけど今はAIが、本当に信じられないような絵を描きます。いったいどうしていけば良いのか正直たじろぎますが、これも歴史が証明している事ですが、環境に適応できたものだけが生き残ってるんですよね。さてどうしていけば良いのでしょうね…

便利さと幸福度が比例しないのは、どうしてなんでしょうね。こういうテーマも遥か昔から語られている話で、大体の答えは出ていると思います。だけど幸福は頭で理解するものではなく心で感じるものだから、分かっていても感じる事が出来るかと言うと違うんでしょう。
もう一歩踏み込むなら、これだけ便利になって、なんでも機械がやってくれるし考えてくれるし、面倒な処理もあっという間にこなしてくれるのに、どうしてぼくたちは時間がないんでしょう。不思議でたまりません。本当に灰色の男たちに盗まれているんじゃないだろうかと思うくらいに。

自分の時間を丁寧に、大切に

なんだかんだと書きましたが、これまでの時代は大量生産の時代だったし、それが正義だったと思います。服でも食器でも身の回りのものはおおかた全て、少しでも安く、つまりそっくり同じものを大量に。だけどこれからはもしかしたら、なにか変わるかもしれない。価格競争だって限界があるでしょう。
こだわりと言うのはその人の好みですし、何なら生まれ育った環境にも大きく左右されるでしょうけれど、もしかするとちょっとしたこだわりを持ち始める人が出てくるかもしれないな、なんて考えたりしています。働き方改革などで、残業が当たり前だった世の中も結構あっさり変わり始めていますね。そう考えると世の中の「あたりまえ」なんて本当にくだらないと思えますし、人の好みや趣味嗜好だって案外社会にコントロールされているものです。昔はタバコを吸う事はカッコいい事とコマーシャルされ、現にみんなそういう価値観だったわけですから。

これからは一人ひとりがちょっとずつ、自分の時間を大切にしていく世の中になって行くのではと思っています。何にでも良いから少しだけこだわって、そして自分の大切な時間を楽しむ。お皿でも良い、コーヒーや紅茶、お菓子、花を生けてみたり。それが10分でも良いんです。自分の過ごす時間を自分でデザインしてみる。そんな世の中に、ぼくがしていきたいと思っています。

まるぞうくん

ねずみの男の子

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まるぞうくんは、一緒に暮らしているお兄さんがやっている、陶芸をいつも見ていました。

そうするうちに自分もやりたくなっちゃって、教えてもらって始めたのでした。