自分の作品への値段の付け方
maruzo_kun
まるぞう工房
これもまた二人展の最終日が近づいていたある日、フク和ウチさんのところへ在廊しに向かいました。お昼過ぎでしたが父が先に来ていて、いつも賑やかですが特にこの日は何だか普段と少し違うザワザワ感。入っていくと、「おいすごいぞ、秋山くんが買っていってくれたぞ」と。秋山陽さん、世界的に有名な陶芸家で、様々な美術館にも作品が展示されているような方。
実はその前の日も父と在廊していて、夕方も近くなり誰も来なさそうだったので2人で帰りました。その後に秋山さんが奥さんと一緒に来られたというのです。そして秋山さんと奥さんとで、なんと一つずつ買っていってくださっと。「滅多に買わへんでー!」と父。
買ってくださったのは高めの高台が付いた、馬上杯のような形をした器だったみたいです。一つずつ写真に撮ってあった訳でもないので正確にどんなものか分かりませんが、でも大体わかります。「これは自信もってええで」とのこと。そりゃあそうですよね、そんなに有名な方が買ってくれたのですから!そんな方に買ってもらえるような作品をぼくは作っていたのですから。
ぼくは大事なこともすぐに不安で覆いかぶせて見えなくしてしまいます。忘れないようにしておきたい出来事でした。