ぼくの日常

“鎌田先生”にお会いした日

maruzo_kun

フク和ウチさんで開催していた二人展の最終日も近くなって来たある日、父と在廊していると一人の大柄な男性が入ってこられました。上品な年配の方で、貫禄とオーラがある。不思議と直感的に、この人が鎌田先生かと分かりました。父はその鎌田先生の内弟子だったそう。

鎌田幸二さん、天目茶碗でとても有名な方です。その鎌田先生が足を運んでくださったのですが(もちろん父との二人展だからでしょう)、その帰り際に、父の作品ではなくぼくの作品を一つ買って帰ってくれました。小さなぐい吞みくらいの大きさの、シンプルなカップ(?)。ぐい吞みとは言えないかもしれないけれど、分かりやすくぐい吞みと言っておきます。その作品は自分の中でも、底も含めてまあまあ良い形だなと思えるものでした。まあまあ良いというと買ってくださった方に失礼なんですが、自分で自分のものを評価すると言うのがぼくにはまだ難しい。

個展の様子、楽しそうな雰囲気。

でもこれは、とても価値があるなぁと思う訳です。なぜなら仮に付き合いだとしても、欲しいものが無ければ買わないんです。いらなければ付き合いだろうが何だろうが購入にはつながらない。もちろん人それぞれ性格や考え方も違うので色々でしょうけれど、ものを作る人として、”本当の良いもの”を分かっている人としてシビアな側面は確実にあります。それも超一流の人が買っていってくれた。これはすごく自信を持っていい事、喜ぶべきことだと思うんです。父の個展だけならもしかしたら来られなかったかもしれない。良いものがあれば買って帰ろうかな、そう思って足を運んでくださって、これなら買って帰ろうかと言うものがあったのかもしれない。そうならすごく嬉しい。

まだまだ自分には自信が無い。だから同時に覚悟もない。だけど本物の自信と言うものは行動の後にしか築けない。だから行動しなければならない。それになによりたくさんの応援してくれる人たちがいる。頑張っていこうと思います。

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まるぞうくん
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ねずみの男の子
まるぞうくんは、一緒に暮らしているお兄さんがやっている、陶芸をいつも見ていました。

そうするうちに自分もやりたくなっちゃって、教えてもらって始めたのでした。
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