作品の魅せ場

「口づくり」について

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口づくりとは、飲み口のことです。カップなどを全体として見ていても、普段敢えて”口づくりのかたち”については意識しないのではないでしょうか。でも注意を向けて見るようになると、カップや湯呑みなどそれぞれ口縁の厚みが違うことに気付きます。例えばティーカップと比べれば分かりやすいですね。

ティーカップの口づくりは「ぴん」としてます
口当たりは全く変わりそうですね
まるぞう工房の口づくりはふっくらしています

また口づくりは厚みだけでなくカーブのしかたも様々ですし、口に当てたときにしっくりくる感じがあったり、使ってみて初めて感じられる事もたくさんあります。そもそもよく考えてみると、カップや湯呑みで必ず触れるところは飲み口です。それも唇は指なとは違って繊細ですよね。それなら本来もっともっとこだわりたい部分です。
口縁の作り方は、基本的には切り弓と言うものを使うことが多いと思います。これを使って口縁を真っ直ぐに切って、高さをそろえます。ただしぼくが作るときは、切り弓を使うのは一番初めだけで、後はそのままの形にしておくことが多いです。ろくろでぐっと引き上げた、力強さと優しさを残したいから厚さも厚めです。

いろんなかわいい柄が描いてあったり、釉薬がかっこよかったり、色がきれいだったり。そういった点は食器を楽しむ上での大事な要素です。ただその前にやっぱり普段使いする食器として、まずは形そのものの良さを。そう言うところに作り手として、そして同時に使う人としてこだわっていきたいですし、発信していきたいなと思います。

ABOUT ME
まるぞうくん
まるぞうくん
ねずみの男の子
まるぞうくんは、一緒に暮らしているお兄さんがやっている、陶芸をいつも見ていました。

そうするうちに自分もやりたくなっちゃって、教えてもらって始めたのでした。
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